OpenAI、「ChatGPT」のiOS向けアプリ配信 音声認識システム「Whisper」で言語の聞き分けが可能https://t.co/h9aMvQbGau
— 黒井五郎(News U.S.) (@goro_newsus) May 19, 2023
OpenAIは5月18日に、対話型AIの「ChatGPT」をiOS向けのアプリとしてリリースしました。現在は米国のApp Storeで入手可能であり、今後数週間以内に他の国にも展開される予定です。また、Android版アプリの開発も進められていますが、具体的な配信開始日はまだ公表されていません。
ChatGPTは、ユーザーが自然言語を使用してAIと対話できることが特徴です。ユーザーは質問に対する回答をチャット形式で得るだけでなく、文章やコンテンツの作成も行うことができます。ChatGPTは2022年11月に初めて一般公開され、その言語モデルにはGPT-3.5が使用されています。2023年3月には次期バージョンのGPT-4が発表され、月額20ドルのChatGPT Plusの契約が必要となりましたが、新しい言語モデルにより、学習済みの知識量と自然な応答能力が向上しました。
iOSアプリでは、ChatGPTの基本的な機能を利用することができます。高度な対話に加えて、GPT-4による新機能への早期アクセスも可能です。ただし、Web版ではChatGPT Plusの加入者向けに提供されているベータ版のWeb情報検索やプラグイン機能はiOSアプリでは利用できないことに注意が必要です。
もう1つの注目すべき点は、オープンソースの音声認識システム「Whisper」が組み込まれたことです。従来のiOSによる音声入力では、言語の選択に手間がかかっていましたが、Whisperは発話された言語を自動的に認識し、言語の手動選択なしで利用できるため、スムーズな対話が可能になります。これにより、入力の手間が省けます。
ChatGPTを使用するためにはOpenAIアカウントでログインする必要があります。また、複数のデバイスで利用する場合、対話履歴がデバイス間で同期されるため、過去の対話内容を検索することもできます。さらに、特定の会話をタップすることで、その反応を再生成することも可能です。
iOSアプリの登場は、これまでWebにアクセスしてChatGPTを利用する必要があった手間を省くものです。ただし、ChatGPTに関しては、個人情報漏洩などの懸念があり、欧米では規制強化の議論が進んでいます。イタリアのデータ保護当局は一時的にChatGPTの利用を禁止しました。特にPlayストアでは偽のアプリが多く出回っているため、OpenAIは公式アプリの利用を呼びかけています。



